活字 & 映画ジャンキーのおたけび! -4ページ目

フライ(飛翔)には、助走が大切です。

【フライ,ダディ,フライ(映画)】

<2005年、日本>
●監督/成島出
●出演/岡田准一、堤真一 他


「GO」で知られる金城一紀の原作を
作者自らが脚本を手掛けて映画化。

堤真一演じる中年サラリーマン、鈴木は、
娘に大ケガをさせた男に復讐するため、
岡田准一演じる高校生、スンシンからケンカを
習う。やがて鈴木とスンシンには、
年齢を超えた友情が育まれていく。
そして迎えた対決の時…。

なんだか時代がひとむかし前の話のような
古くさい印象。
原作を読んでいないから詳しくはわからないが、
小説は、この作者が得意とするポップでノリの
いいものなのかもしれない。
映画化するにあたっても、そんな空気を出そう
としているのだろうが、空回りしている気がする。

モノクロで始まるドラマは、唐突に大怪我を
した娘のシーンとなるなど、かなり重い。
コメディ調を予想していたから、「え?」と
いう感じだった。
スンシンが出てくるところから、背景は
カラーに変わり、徐々に空気もほぐれてくる
のだが、最初の印象があるせいか、スンナリと
入っていけない。

主演のふたりは、かなりの熱演。
特に堤は、ジャ-ジ姿で全力疾走し、木をよじ登り、
泥まみれになって殴られたりと、ほんとにお疲れさま、
と声をかけたくなるほど。
それだけにもったいなあと思うのだ。
まあふたりのトレーニングシーンがひとつの見せ場と
なるのは当然だろうが、あまりにそれに寄り過ぎで、
ふたりのキャラがぼやけてしまっている。

鈴木のそれまでの娘や妻との関係はどうだったのか、
スンシンはどういった生活をしているのか、
ほとんど何もわからない。
だからいまひとつ感情移入ができない。
ただ、娘をやられた男の復讐物語でしかないのだ。
鈴木の男として、父親のしての成長を描こうと
するなら、成長以前をもっと描き込む
必要があるように思う。
それがあってこそ、フライ(飛ぶ)した時の
カタルシスがあるのだ。


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
東映
フライ,ダディ,フライ


兄弟ゲンカ進化論。

【黒冷水(本)】 

●著者 :羽田圭介
●出版社:河出文庫(2005.11 発行)
●価格 :¥546


第40回文藝章受賞作。
作者は当時、何と17才の現役高校生という
ことで話題を読んだ。
もっとも今年の同賞受賞者は、それを
上回る15才の女子中学生だとか。
文学賞の若返り(というんだろうか?)
はどこまで進むのだろう。

本書のテーマは、ずばり兄弟ゲンカ。
といっても口げんかやカラダをはったりといった、
わかりやすいものではない。
兄のいない間に、執拗にその部屋をアサり続ける弟と、
それに気づかぬフリをしながら、
トラップをしかけて迎え撃つ兄。
持久戦とも思える異様な対立がくり広げられていく。

兄弟ゲンカという、ありそうであまりない題材を
選んだ、目の付けどころがいい。
実際に兄弟がいる者が読めば、あーわかるなあと
いうリアリティも備えている。
文章は、さすがに少々荒い面もあるが、
それがこの小説の乾いた空気とマッチしていて、
それほど気にはならない。

兄弟の確執はいよいよエスカレートし、
ある日、悲劇が起こる。
それを乗り越えた時、ふたりの心が近づくに
思えたのだが…。
このラストの締め方は、意見がわかれるところ
だろうが、僕は「そーきたか!」と膝をうった。

兄弟って、表から見える姿だけと違って、
案外あなどれない。
鋭い観察眼を持った、
若い作家のこれからが楽しみだ。


■個人的ハマリ度  ★★★★(★5つが最高)
羽田 圭介
黒冷水


15年間と、24時間。

【ルパンの消息(本)】 

●著者 :横山秀夫
●出版社:光文社(2005.5 発行)
●価格 :¥920


「半落ち」などで、今やすっかりベストセラー
作家になった横山秀夫の幻の処女作。
1991年のサントリーミステリー大賞佳作を受賞
したが刊行されることなく、今回、加筆した上で、
ようやく出版されることになった作品だ。

平成2年12月、警視庁に一本のタレ込み情報が
もたらされる。15年前に自殺として処理された
女性教師の転落死は、実は殺人で、犯人は教え子
の3人だという。3人は教師が亡くなる同時期に、
「ルパン作戦」と名付けた
期末テスト奪取計画を実行していた。
時効までわずか24時間、15年の時を経て、
驚愕の真相が蘇る…。

デビュー作らしく、完成された現在の文章に
比べると荒さも目立つが、若々しい勢いにのまれ、
一気に読める。
時効まで24時間というタイムリミットと、
事件から15年の経過という、両極の時の対比が
効いていて、あきさせない。
警察内部の描写は、現在の作風を匂わすに十分で、
さすがのリアリティだ。

ただちょっと気になったのは、
不良である3人が、そもそもテストを盗もう
なんてこと考えるかなあ?という点。
それと、あの3億円事件も顔をのぞかせるが、
これはやや欲張りすぎの感もある。

二転三転の上、物語は意外な結末を迎える。
ちょっとせつない空気がただよう
この結末は悪くない。
横山ファンはもちろん、ミステリー好きに
とって読んで損はない作品だろう。


■個人的ハマリ度  ★★★(★5つが最高)
横山 秀夫
ルパンの消息


電車の中の電車。

【電車男(映画)】

<2005年、日本>
●監督/村上正典
●出演/山田孝之、中谷美紀 他


劇場で見て、出来のよさに感動したので
もう一度DVDで鑑賞。

2チャンネルにはじまり、原作本、映画、漫画、
ドラマ、そして芝居まで、今年あらゆるジャンルに
吹きまくった電車旋風。
全部見たわけでないが、個人的にはこの映画版が、
いちばん原作のテイストに近い雰囲気で良かった。
ドラマ版もそれなりにいい味を出していたが、
ちょっとコメディ色が強すぎて、ノレなかった。

電車男をつらぬくテイストは、笑い所はあるに
せよ、その中心は「せつなさ」だと思う。
映画版は、スクリーン全体に何ともいえぬ
せつなさが漂っていて、始まってものの数分で
その世界にすんなりと入っていけるのだ。

ストーリーはもうご存知の通りだが、
リアル世界での主人公とエルメスの交流と、
ネット上での住人とのやりとりの部分が、
違和感なく、テンポよく描けていて、
このあたり、脚本、演出ともに
職人芸的な冴えを見せている。

そして何といっても、主演の山田孝之の
ほとんど神がかり的ともいえる演技。
これなくして、電車男は成立し得なかっただろう。
聞けば、彼はプライベートではフィギア収集が
趣味のひとつなど、おたく的な面があるとか。
電車男の心境に共感できるものがあったのかも
しれない。まさに役に同化していると
言っても過言でない熱演ぶりなのだ。
それだけに、見ている側も、いつのまにか
スクリーンの中の山田、いや電車男とシンクロし、
応援してしまうのだ。

クライマックスの電車男の台詞には、
恋愛だけでなく、何かに踏み出すことを
ためらっている全ての人にとって、
何らかの力をもらえるはずだ。
でも、その後のあれは、一度で良かったんじゃない?
と思ってしまったけど。(笑)

ラストの、原作にはないちょっとした
エピソードもシャレっ気があって、いい感じ。
見終わっても、しばらく心地よい余韻が消えない。
そんな映画だ。


■個人的ハマリ度 ★★★★(★5つが最高)
東宝
電車男 スペシャル・エディション


愛と哀しみのチャンバラ

【スターウォーズ エピソード3/シスの復讐(映画)】

<2005年、アメリカ>
●監督/ジョージ・ルーカス
●出演/ヘイデン・クリステンセン、ナタリー・ポートマン 他


スターウォーズは、第一作からほぼリアルタイムで
見たきた世代なのに、なぜかこの世界には
なじめず、いつも、とりあえず見ておくと
いう感じになってしまう。

その理由を考えると、なんとなくだけどこの
宇宙もの + 政治劇 + 哲学チックなノリ、
というものが受け付けないのだと思う。
政治劇やるんやったら、別に地球が舞台で人間を
通してやったらええやん。
ゴタゴタ辛気くさい論理なんかいらんねん。
そんな妙に人間臭い設定はええから、
SFならSFに徹してくれ!といいたくなるのだ。
それがあるからこそスターウォーズやん!と
つっこまれれば、その通りというしかないのだが。
あくまで個人的な好みの問題だ。
同じような理由で受け付けないのが、
偶然にも、スターウォーズとほぼ同時期に
放送開始した「ガンダム」。

今回のテーマはシリーズにあっては
郡を抜いてわかりやすい。
【アナキンは、なぜダークサイドに落ち、
ダースベイダーになったのか?】
テーマがシンプルが故に、いつもにくらべると
映画の中に入っていきやすかった。
でも、やはりこれまでに思い入れがない分、
アナキンに共感し、物語に没入するということ
には至らなかった。
ダークサイドに落ちる理由というのも、
あーなるほどね、とわかるんだけど、
とってつけたようにも見えるし、
それに伴うアナキンの行動、心理も
えらく急変しすぎのように感じるのだが…。

それにしても、これでシリーズも完結という
ことがあってか、これでもかとばかりに、
ライトせーバーの戦闘シーンがくり広がられる。
正直「またかよ!」とつっこみたくなるほど。
いつも思うのは、あれだけ進歩した世界にあって、
最後はライトせーバーって、
なんだかさんざん銃撃戦をやった後に、
殴り合いの肉弾戦で決着をつける
刑事ドラマのように思えてしまう。
え、そんなこと言うのやぼ?
いや、その通りです。(笑)

と、なんだかんだとつっこみつつも、
シリーズの中ではかなり楽しめたことも事実だ。
しかしほんとに終わりなのかなあ。
数年後、やっぱりエピソード7やりまーす!
なんてことになりそうな気もするけど。


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
スター・ウォーズ エピソード3 / シスの復讐


作品のカラーコーディネート。

【誰か(本)】 

●著者 :宮部みゆき
●出版社:光文社(2005.8 発行)
●価格 :¥900


最近は時代ものやファンタジーなどがメインで
現代を舞台にした作品が少ない宮部さんの
久しぶりの現代ミステリー。

大財閥「今多コンツェルン」会長の娘婿である
杉村三郎は、ある日義父から妙な依頼を受ける。
会長の個人運転手を長年務めてきた梶田信夫が
自転車に轢き逃げされて命を落とし、
残された二人の娘が父親の想い出を本に
したがっているので、相談に乗って
やって欲しいというのだ。梶田の足跡を
たどり始めた三郎を不審な出来事が襲う…

宮部作品にしては珍しく、それほど大がかりな
設定や仕かけがあるわけでなく、
ほんとに些細な日常をとっかかりにしながら、
次第に登場人物の過去や関係が明らかになって
くるという展開だが、相変わらずうまい文章で、
グイグイと話に引き込んでいくところはさすが。

しかし、肝心のなぞ解きの部分が、どうも
うまくはまっていない印象を受けた。
何かこの部分だけが、色がそろったパズルの
中でちがう色であるような、物語全体のカラー
から浮いてしまっているように思えるのだ。
静かに、淡々と梶田の過去へと迫っていく
展開を追う読者は、そこにセピア調の
せつなさを伴った解答を期待していたのではないか。
しかし出てきた答えは、妙に生々しくケバい色を
したものだったという感じで、なんだか後味も悪い。

さりげない設定から始まり、徐々に期待が高まった
分、ちょっとガッカリしてしまった。


■個人的ハマリ度  ★★★(★5つが最高)
宮部 みゆき
誰か Somebody


超B級テイストを、超A級グレードでデコレート。

【宇宙戦争(映画)】

<2005年、アメリカ>
●監督/スティーヴン・スピルバーグ
●出演/トク・クルーズ、ダコタ・ファニング 他


いやー、予想していたとはいえ、
やっぱりこれは、バカ映画だった。
もっとも、単なるバカ映画でなく、
監督、俳優、映像、それぞれ超一流で固めた上で、
あえてB級に徹した、確信犯的なバカ映画だ。

アメリカ国内で、稲光が何度も地上にまで
達するという異変が起きていた。
ある日、港湾労働者レイの住む街で、
地底から突然、巨大な異星人が姿を現す。
レイは別れた妻から預った子供たちとともに
必死に逃げるが、異星人は街を破壊し尽くし、
レイらに迫り来る…

前半の異星人の出現から、パニックになった
人々がなす術もなく、ビームによって次々に
殺戮されていく様子は、さすがに息を飲む迫力。
このあたりの得体の知れない恐怖を描かせたら
スピルバーグが天下一品なのは、ジョーズや激突
時代からの折り紙付きだ。

しかし異星人のあのデザインはどうなんだろ?
映画の展開を考えると、具体的に姿を見せざるを
得ない以上、なんらかのカタチを与える必要が
あるのだろうが、なんかオマヌケな印象で、
怖いというよりも、笑ってしまう。
それにガンガン地球を破壊しまくっていると
思ったら、なんだか妙に神経質な面もあったり…
まあこのあたり、突っ込み出したらキリがないので
やめておこう。

しかしこの監督は、相変わらず人間ドラマを描く
のが苦手(というか興味がない?)だなあ。
家族の愛とか絆を宣伝文句に使ってたけど、
そっちはあくまで、ほんのおまけに過ぎない。
スピルバーグに言わせれば、そんなものを
見る映画じゃないでしょってところだろうが。
なにわともあれ、一見の価値はありと言っておこう。
いや、一回見れば十分って意味で。(笑)


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
宇宙戦争


カリブ海ふたりぼっち。

【オープン・ウォーター(映画)】

<2003年、アメリカ>
●監督/クリス・ケンティス
●出演/ブランチャード・ライアン、ダニエル・トラヴィス 他


もしサメの泳ぐ大海原に取り残されてしまったら…
これは、そんな考えただけでゾッとする、
実際に起こった出来事を映画化した作品だ。

カリブ海での観光ダイビングを楽しんでいた
夫婦が海上に上がると、そこに待っている
はずの船の姿はどこにもなかった。
実は、船のスタッフがダイバーの人数を
数えまちがえ、もう引き上げていたのだ。
いくら待っても、船は戻ってこない。
通りかかる別の船に必死でサインを送っても
気づいてもらえない。
やがて足下を、いくつものサメの影が
回りはじめる。
太陽が沈み、周囲が闇に覆われて…

およそ考えられる「絶望的な状況」の中でも
これはかなり上位に入るのでないか。
最初は楽観的だったふたりだが、自分たち
が置かれている状況を理解するに到り、
嘆き、怒り、互いに責任を押し付けあう。
実際、こんなことになれば、自分も同じことを
するだろうなと思わずにいられないのは、
やはりこれが事実に基づいているという
リアリティのせいだろうか。

結末は見てのお楽しみだが、
メイキングを見て驚いたのは、撮影には
本物のサメが使われ、スタントなしで
役者が実際にサメと共演していることだ。
文字通り命がけの撮影。
役者魂の成せる技と言えばそれまでだが、
自分だったら絶対お断りだ。(笑)
シーンのほとんどが海、
出演者も、ほぼふたりという、
シンプルが故に難しい設定を
一気に見せる演出もなかなかのもの。


■個人的ハマリ度 ★★★★(★5つが最高)
ポニーキャニオン
オープン・ウォーター


渾身の一作の、裏にあるもの。

【鬼子(本)】 

●著者 :新堂冬樹
●出版社:幻冬舎文庫(2003.4 発行)
●価格 :¥600(上巻)、¥560(下巻)


新堂作品はいつ読んでも、人間の奥底にうごめく
エゴや嫉妬、怒りなどを余すことなく描いていて、
読み終わると、どっと疲れが出るのだが、
それでも一度読みはじめると、途中でやめられない
麻薬のような魅力がある。

本作の主人公は、売れない純文学作家の袴田勇二。
彼はここのところ、息子の浩の家庭内暴力に
悩んでいた。妻の君江までがなぜか冷たい態度を
取る。そして娘の詩織が浩の不良仲間に陵辱される
にいたり、完全に家庭は崩壊する。
途方にくれた袴田に近づいた編集者の芝野は、
ある提案を持ちかける。家庭崩壊のありのままを
暴露した作品「鬼子」の執筆を…。

主人公が小説家ということもあってか、
いつにもまして、その心理描写には鬼気迫る
リアリティを感じる。
主人公の追い込み方もすごいが、それにも
まして編集者の芝野のキャラがえぐい。
文庫の解説の人が、この本を編集者から
渡された時に、「くれぐれも言っておきますが
これはフィクションですから」と言われたと
書いているが、まったくこんな編集者が実際に
いたらと考えると、冷や汗が出てくる。
とはいえ、血眼になってベストセラーを求める
出版業界を考えれば、決してフィクションの
世界でないかも、という思いもちらっと浮かぶ。

物語は袴田を巡る意外な真実が明らかになり、
さらに衝撃のラストを迎える。
このあたり、いささか強引な気もするが、
もう勢いで読まされるという感じで、
これもありかなと思えてしまう。

最近は感動系の作品まで、その幅を広げている
新堂氏だが、ここまで極限のエゴを
描けるということは、その対極の愛をも
描けるということなのだろう。
少々刺激的な読書体験をしたい方は
一度お試しを。


■個人的ハマリ度  ★★★★(★5つが最高)
新堂 冬樹
鬼子〈上〉
新堂 冬樹
鬼子〈下〉


愛はファンタジー?

【きみに読む物語(映画)】

<2004年、アメリカ>
●監督/ニック・カサヴェテス
●出演/ ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダ 他


あの「マディソン郡の橋」を超える感動!と
やたら派手なうたい文句で宣伝していた
記憶がある。

ある施設で、記憶をなくした老女に、若者の
恋愛物語を読んで聞かせる老人がいた。
物語の舞台は1940年代、アリーとノアは
ひと夏の恋に落ちるが、身分の違いから
別れ、別々の道を歩むことになる…

結論から言うと、
映画の冒頭で「もしやこういう落ち?」と
予想した、まさにその通りの展開だったので、
いささかもの足りなさを感じた。
映画の大部分が、恋愛映画の定番を揃えました
という内容だけに、ここでもうひと捻り、
ワンサプライズがほしいところ。

若いふたりの恋愛場面も、瑞々しさにあふれ、
悪くは無いのだが、どこかで見たような
シーンの連続で、新鮮さはあまりない。
時代が違うといえばそうだが、
身分の違いと言われてもピンとこないしなあ。

ラストもきれいごとすぎなるような気がするが、
あるいは、この映画は一種のファンタジーとして
見るべきなのかもしれない。
年輩の人、それも夫婦一緒に見ると、
かなりツボにはまるかもしれないが。


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
ハピネット・ピクチャーズ
きみに読む物語 スタンダード・エディション