やりすぎに注意。 | 活字 & 映画ジャンキーのおたけび!

やりすぎに注意。

【閉ざされた森(映画)】

<2003年、アメリカ>
●監督/ジョン・マクティアナン
●出演/ジョン・トラボルタ、コニー・ニールセン 他


ひとつの事実をめぐって、食い違う証言が
飛び交い、見る者を混乱させる。
果たして真実はどこにあるのか?
見ていて、黒澤の「羅生門」を思い出した。

ジャングルで訓練中の米軍のレンジャー部隊が
行方不明になり、7人のうち2人だけが生還する。
一体何があったのか、口を割ろうとしない隊員に、
尋問に長けた元レンジャー隊員と女性大尉が迫る。
ようやく事の経緯を話し出した隊員だったが、
2人の証言は全く噛み合わない…

冒頭の緊迫感あふれる画面と、展開に引き込まれる。
尋問にあたるトラボルタは、まあいつも通りの演技で
あまりその道の達人のようには見えないところは
置いといても(笑)、なかなかいい感じ。
「ダイハード」の監督であるジョン・マクティアナン
が、こういったサスペンスも撮れるんだなと感心した。

が、物語が進むにつれて、だんだん頭が混乱してきた。
その理由は、ちょっと話を複雑にし過ぎたことに
あるように思う。
この手の映画は、どんでん返しが命、
なのはわかるけど、あまりにやりすぎると、
何が何だか状態になってしまう。
加えて、隊員役の俳優に知ってる顔がいないので、
顔と名前が、なかなか一致しない。
そのせいで、誰が、誰を、どうした。
ということが、セリフで聞いても
すんなりと入ってこないのだ。
そして問題のオチ。たしかに意外という意味では
これ以上意外なオチもないかもしれないけど…

時間もコンパクトにまとまっているので、
退屈せずに見れるけど、
もうちょっとエピソードを整理して、
すっきりまとめたら、
もっとおもしろくなったのに思う。


■個人的ハマリ度 ★★★(★5つが最高)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
閉ざされた森 コレクターズ・エディション